「シンオウ伝説を調査する?」
「そう、お願いできないかね。クリスくん」
「別に構いませんが……いったいどちらへ?」
「シンオウ伝説とは言ったが……わしの言う場所はそこではない」
オーキド博士は腰を叩いて、呟いた。
「イッシュ地方へ、行って欲しいのじゃよ」
「イッシュ地方……」
「解っている。君が……2年前、何が起きたかということも」
オーキド博士は、目線を窓の方にやる。
「しかし、研究は大事なのだ。シンオウでしか見られなかったはずの伝説がなぜ……イッシュ地方でも見られるのか、それは同個体なのか、別個体なのか、気になることはたくさんある」
オーキド博士はたくさんの書物がある本棚から一冊の古い本を取り出した。
「――これは、シンオウ伝説について書かれたとあるノートじゃ。これを参考にして探してくれ」
「…わかりました」
そして――クリスタルはそれをはっきりと受け取った。
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