084.pluralism

[A]
僕を誰かと言えば元から辿れば
ただの命でしかないのだ
世界と自分の境界線は
ピアノ線よりも細く壊れやすい

[B]
対立する二つの要素は
ボクと僕の二つであって
悲しみ紛らすただの言い訳にしかならないけど

[B]
「そうだ。僕とボクの違いは
何があるんだろう?」って思い始めて
だけど、結局二人は同じものでしかならないけど

[C]
結論を導くにはまだまだ時間が足りなくて
一方を挫くための戦いにしかならないんだ

[D]
期待外れの僕らにしか解らないことだってある
ピアノ線よりも細い境界線切ってみせようか
機械仕掛けの僕らの心ではもう何も逆らえない
街外れの小さな喫茶店で、待っているよ。

[A]
ボクを誰かと言えば元から辿れば
瓜二つの誰かから生まれたのだ
僕とボクを見極めるラインは
オブラートよりも薄く崩れやすい

[B]
対立する二つの要素は
恐ろしい程にも似てて
「見分けもつかないから」という言い訳にしかならないけど

[B']
「ボクが生まれた訳で、僕との
違いは何かあるのか?」と思うなら、

[C]
決意を固めるにはまだまだ早いかもしれない
戦いはいつまでも続くけど何も生み出せないんだ

[D]
期待外れのボクの結論に語り手は何を思った?
街外れの喫茶店 いつものテーブル席 待ってる僕を
「機械仕掛けのボクだからこそ、お互いを認めよう」と
僕に似た小さな手を差し出した

[D]
期待外れのボクらの終幕(さいご)にシナリオの修正だなんて
途方に暮れた語り手にボクは小さく舌を出した
機械仕掛けのボクの答えは、ただの命の答えよりも
素晴らしく、重かった。

[B]
対立する二人を拒む
細く薄い壁は簡単に崩れちゃって
白む世界は青い空色になりつつあった

 

――

20120330投稿。

84曲目になります。

 

自分が他を受け入れれば、それはそれは平和な世界になるんじゃないでしょうか。